新潟大・京都大・東大・都立大合同調査(1997年5月4日)
目次
- 概要
- 国界橋からの状況(1997/05/03)
- 崩壊地付近の地形図
- 崩壊源頭部直上より
- 崩壊源頭部の上部の状況
- 現地の状況について
概要 目次
1997年5月4日に、新潟大学積雪地域災害研究センター、京都大学防災研究所、東京大学農学部、東京都立大学理学部の4機関からの参加者による合同調査が行われました。以下に、牛山の撮影した写真および、調査結果の一部を示します。なお、当日は小谷村役場建設課の千國様をはじめ、地元の方にも調査にご協力いただきました。この場を借りてお礼を申し上げます。
現地を目指す調査隊(標高1300m付近)
国界橋からの状況(1997/05/03)
目次
崩壊地付近の地形図
目次
崩壊源頭部直上より
目次
崩壊源頭部の上部の状況
目次
- 地形
- 崩壊源頭部の上部は、30m四方程度のやや開けた鞍部となっている。この地点からは南方に向かって緩い傾斜の尾根筋が続いている。表土(黒色土)の厚さは崩壊最上部付近で30〜50cm程度であった。
- 森林の状況
- 崩壊源頭部の上部付近一帯は、ブナを中心とした落葉広葉樹が卓越する天然林である。樹冠疎密度は低めであり、ことに崩壊源頭部上部の鞍部付近は高木が少なく、前述の30m四方の範囲内には胸高直径15cm程度以上の樹木は25本程度であった。
- 風の特徴
- 明瞭な偏形樹はまったく見られず、卓越風向は明瞭ではない。また、平均風速も特に強くはないものと思われ、いわゆる風衡地とは言えない。
現地の状況について
目次
- 崩壊源頭部は、車で行ける最奥地点から直線距離で約1.5km程ですが、比高は700mほどあり、かなり急峻なルートです。
- 登山道等を含めても道はまったく存在せず、ルートを示す紐等の標識物も一切つけてありません。
- 4/26-5/4の間に、計3隊の調査隊が入った模様ですが、まだ積雪がかなり残っている状況でしたので入ることができたと言っていいでしょう。
- 4/27に入った時点と、5/4の時点とを比べただけでも積雪の状況には大きな差があり、5月第2週以降には積雪が更に減るものと思われます。積雪がなくなると、ササ等が繁茂し、ルートをたどることは極めて困難になるものと思われます。
牛山素行
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