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2000年1月6〜7日に新潟県北部で発生した地すべり等に関するメモ

2000/01/08作成.本web中の,災害関係ページの記述は,基本的にページ作成時までの情報を元に作成しており,その後の更新はしていません.

ニュース記事等へのリンク

上川で土砂崩れ、土石流の危険(2000/1/7新潟日報)
24時間警戒を解除/上川土砂崩れ(2000/1/12新潟日報・記事下方)

2000/1/6 テレビ新潟・今日のニュース(上川村関係)
2000/1/7 テレビ新潟・今日のニュース(上川村続報,関川村関係)

新潟県上川村の土砂崩壊・航空写真(アジア航測・千葉氏)



利用資料

関川村斜面崩壊(?)現場近傍
 AMeDAS小国:山形県西置賜郡小国町増岡字下林
  ※新潟県にもAMeDAS「小国」がありますが,別地点です

上川村地すべり現場近傍
 AMeDAS津川:新潟県東蒲原郡津川町津川

平地部[参考]
 AMeDAS村上:新潟県村上市三之町
 AMeDAS高田:新潟県上越市大手町


気温の推移



「仮平年」は1978-1997の日別値を用いた平均値.平年値の代用として使用.

この付近では,12月中旬に気温がいったん底を打って,その後上昇傾向にあるようです.平年値(的なもの)と比べてみるとわかりますが,これはこの付近の一般的な傾向ではなく,今年の特徴です.最低気温はあまり変化なく,最高気温が高い日が続いているようです.関川村の下流側(同じ流域ではありませんが)の村上や,少し離れた高田(上越市)でも気温変化の傾向はほぼ同様です.

積算降水量の推移



"Mean"は1978-1997の日別値をもとに集計した半旬平均値の積算.

降水量の方を見てみますと,平年値(的なもの)と比べると,多い傾向が続いています. どこかに大きな降水のあった日があったというわけではないようですが,月降水量300〜400mmほどのところで,月200mm以上多いわけですから,かなり多雨状況と見てよさそうです.ちなみに,12月の月降水量は(山形県)小国で378mm,標準偏差101mm,津川で同280mm,100mmですから,いずれも標準偏差の2倍程度大きかったと言えそうです.村上では,平年値との差があまり大きくないことが少し注目されます.山間部でより多雨傾向にあるのが今年の特徴でしょうか.高田も平年との差が大きくなっていますが,主として12月中旬のまとまった降水の影響のようです.


静岡大学防災総合センター 教授  牛山 素行
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