2001年6月19日〜21日の梅雨前線豪雨災害 研究関係情報
最終更新 2001/06/21
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災害概要
2001年6月19日から,梅雨前線が日本列島付近に接近し,各地に豪雨をもたらした.このため,西日本各地で豪雨による災害が発生している.これまでに確認された主な被害,現象は以下のとおり.
- 21日07:40,鹿児島市竜ヶ水地区の72世帯に避難勧告.また,鶴田町紫尾で民家の裏山が高さ8m、幅11.5m崩壊し,一棟が全壊.(南日本新聞)
- 20日02:30頃,福岡市東区青葉6丁目で,民家6棟が地盤沈下・陥没し,一部は全壊.約15年程前に池を埋め立てて造成された住宅地らしい.(西日本新聞)
- 20日03:30頃、松山市高野町で民家の裏山が約20mにわたって崩れ,6名が生き埋め,1名死亡 (読売新聞)
- 20日03:00頃,和歌山県九度山町椎出で民家の裏山が約5mにわたって崩れ,6名生き埋め,03:45までに全員救出(読売新聞)
- 19日21:20頃,岡山県勝央町で田んぼの見回りに出た男性が川に転落して死亡(中日新聞)
- 19日16時頃,愛知県一宮市付近で竜巻らしきものが発生
- 19日,広島県呉市で傾斜地付近の72世帯145名に避難勧告.また,川に転落し男性が死亡(中国新聞)
- 19日,広島県沖美町,呉市,安浦町,三原市,尾道市などでがけ崩れ(中国新聞)
降水状況
利用資料:当日及び1978-2000年のAMeDAS観測所観測データ.
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2001/06/20 09:00の24時間降水量分布
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2001/06/20 09:00の24時間降水量が過去21年間
の最大日降水量を上回っている観測所
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今回の豪雨では,1時間降水量がAMeDAS既往極値(多くの観測所では1979年以降の最大値と言うこと)を更新した観測所は1ヶ所しかないが,24時間降水量が極値(ただしここでは日降水量の極値)を更新した観測所がかなり多くなっていることが特徴的である.極値更新観測所は,和歌山北部,瀬戸内海西部,福岡県付近に集中しており,これまでに確認されている被害もこれらの地域で発生しているようである.一般に,土砂災害をはじめとした豪雨災害は,夕立的な単発的な豪雨より,長時間に渡る豪雨の方がより警戒する必要がある.
関連リンク
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静岡大学防災総合センター 教授 牛山 素行
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