7/19 16:00〜7/20 15:00の24時間降水量分布
AMeDASおよび一部熊本県のデータを利用

降水状況概要

  今回の豪雨は,まず7月19日未明に,福岡県内で発生した.AMeDAS観測所の記録では,太宰府で最大1時間降水量99mm,最大24時間降水量353mm,飯塚で同78mm,314mmなどで,この2点では1時間降水量,24時間降水量の最大値(1979-2000年)を大きく上回った.(※この豪雨についてのコメントはさしあたりここまで)

 大きな人的被害をもたらしたのは,7月20日未明に熊本県南部で発生した豪雨である.降水分布を見ると上図のようになり,熊本県南部付近のごく一部で集中的に豪雨が記録されたことがわかる.
 現在入手しているデータでもっとも降水利用が大きいのは,熊本県所管の深川観測所(水俣市)で,最大1時間降水量91mm,24時間降水量379mm,48時間降水量428mmなどが記録された.また,時間的に離れた時刻の降水量の影響を小さくして積算する降水量の目安として,実効雨量(半減期48時間)を,7月11日を起点にして計算したところ,394mmであった.土砂災害が発生したのもこの近傍である.
 深川の過去の記録がわからないので,近隣のAMeDAS観測所の記録と比較すると下表のようになる.1時間降水量,24時間降水量は,この付近における最近約20年間の最大値に近い値である.ただ,48時間降水量や,実効雨量で比較すると,最近約20年間の最大に及ばない程度である.この降水量で,なぜこのような土砂災害が発生したのか(あるいは降水量指標の取り方の問題か?),検討を進める必要があろう.

番号 地点名 統計期間 最大1時間降水量[mm] 記録日 最大24時間降水量 記録日 最大48時間降水量 記録日 最大実効雨量(半減期48時間) 記録日
86451 水俣 1979-2000 75 1989/7/10 377 1997/7/10 486 1997/7/11 420.1 1997/7/10
86511 一里山 1979-2000 93 1980/7/26 474 1995/7/4 658 1995/7/4 543.5 1995/7/4
88066 出水 1979-2000 74 1979/7/17 383 1995/7/4 544 1997/7/11 437.7 1997/7/11

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静岡大学防災総合センター 教授  牛山 素行
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