上部に水田がある斜面の地すべり状崩壊.7/26朝の地震で発生.崩土の上に,稲や斜面上にあったと見られる植生が一部残っていることから,「地すべり状崩壊」と考えた.付近の住民の話によると,昭和37年頃に切り土・盛り土により水田を作った人工改変地とのこと.元は小さな谷であったらしい.2003/5/26の三陸南地震による築館町での崩壊と似た面がある.傾斜は築館の例よりやや急で,崩土端部から源頭部までで約12度,崩壊地下部からで20度ほど.長さ135-140mほど,高さ30mほど.崩壊の深さは,源頭部付近で7mほど.崩壊の周辺の位置をGPSで簡易測位した結果を下図(コンター間隔10m)に示す.
赤線は2003/7/26の走行ルート.本図は,国土地理院の数値地図50mをもとに,カシミール3Dで作図したものである.
2003年7月26日宮城県北部地震災害 研究関係情報 トップへ戻る
静岡大学防災総合センター 教授 牛山素行
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