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平成20年8月末豪雨災害
平成20(2008)年8月末豪雨による災害に関するメモ
静岡大学防災総合センター 教授 牛山 素行
2008/08/29作成開始.
- 本ページの記述は,すべてページ作成時の速報的なものであり,完全なものではありません.本web中の記述は,基本的にページ作成時までの情報を元に作成しており,その後の更新はしていません.
- 現地調査の様子など最新の活動状況は,ブログにも掲載しております.また,メールマガジンにご登録いただくと,更新状況をメールでお知らせいたします.
概要
- 2007年8月28日深夜から29日朝にかけて,停滞前線の活動により,愛知県付近,東京都周辺などを中心に豪雨が発生した.
- この豪雨により,全国で死者・行方不明者2名,床上浸水数千棟,床下浸水数千棟などの被害が生じた.被害が特に大きかったのは愛知県で,死者・行方不明者2名,床上浸水1000棟以上となっている.なお,9月2日現在でも愛知県の浸水家屋数についてははっきりした値が発表されていないので,本項では暫定的な表現にとどめておく.
- 国管理河川の破堤は確認されていない.都道府県管理河川では茨城県1箇所,愛知県で2カ所の破堤が確認されているが,これらによる家屋の損壊や大規模の住家の浸水には結びついていない模様.中小河川からの越水や内水による洪水が主体の現象かと思われる.
- 大規模な家屋被害に結びつくような土砂災害の発生は確認されていない.
オリジナル資料
降水量
- 降水量基礎データ
降水量分布図,地点降水量グラフ.2000年東海豪雨時の図と対比.
- 当方の気象データ処理端末の不調により,自動作成による降水量分布図等は提示できない.
- 8/28~29に,全国のAMeDAS観測所(1979年以降で統計期間20年以上)で,1時間降水量の最大を更新した観測所は15カ所,24時間降水量は同2カ所(埼玉県・久喜:227.0mm,愛知県・岡崎:302.5mm),72時間降水量は同1カ所(愛知県・岡崎:304.5mm)となっている.
- このほか,28日から29日かけては,記録的短時間大雨情報が全国で33回(29日17時まで)発表されている.今回の豪雨イベントでは,短時間の降水量が大きかった観測所は多いが,24時間などの長時間の降水量も多かった観測所は限定される.大きな被害に結びつくような豪雨が見られた地域は,範囲としては限定的だったものと思われる.
現地調査写真
- 2008/9/1 愛知県岡崎市伊賀川付近現地踏査 (アルバム+地図)
被害
- 愛知県の主要豪雨災害記録 1971-2006
特記事項